一般質問(1/3) 震災ミュージアムの事業構想について

17日に行われる市議会一般質問の要旨です。
今回3項目質問いたしますが、今日は一項目目の「震災ミュージアムの事業
構想について」をアップします。
この事業構想に関しては、広く市民の方々や、震災関係者、市職員等、
様々な方から、アイデアや助言をいただきました。
事業は、タイミングとスピードというものも、とても大切だと思っています。
震災5周年のタイミングを逸することのない様、働きかけていきます。
       —— 一般質問要旨 ——
はじめに・・・
平成16年10月23日、突如襲いかかった中越大震災は多くの尊い命と財産を奪い、私たちのふるさとに甚大な被害をもたらしました。あれから5年、小千谷市はあの日から想像もつかない復興を遂げたかのように見えます。これはひとつには、全国から寄せられた善意に支えられてのことですが、直接の被害を受けた小千谷市当局と市民が一丸となって復興に励んだ賜物でもあることはいうまでもありません。あの天災で、私達は、確かに物心両面に大きな打撃を受けましたが私達はそれを乗り越えるだけの力と絆を得たことも確かでした。
その後、二年連続の豪雪、未曾有の世界不況と多事多難の対応に追われ、中越地震の教訓をまちづくりに活かす関心も薄れつつあるように思えます。復興完了で体験を過去のものにするのではなく、体験や教訓を徹底的に検証していく段階で見えてくるものがあるのではないでしょうか。それがきっと小千谷市の他にない特徴となり、今後のまちづくりに大きな力を与えるものとなるのではないでしょうか。
小千谷市では力強い復興を成し遂げるため平成17年に市民ワークショップやパブリックコメントなど多くの市民に自主的に参加いただき小千谷市復興計画を策定しました。計画から5年、市当局と市民の努力により、短期の復旧段階から中期の再生段階へほぼ順調に推移していることは評価すべきと考えております。その中で、あえて震災により未解決のもの、及び震災を契機として重点的に取り組むべき事業を検証し、3項目質問させていただきます。
1項目目 震災ミュージアムの事業構想について
平成19年3月、小千谷、長岡、川口の3市町が災害メモリアル拠点整備基本構想の概要版を発表しました。しかし本年3月になり、同構想の財源と見込まれる県の復興基金では新規建設のハード事業が認められないため既存施設の活用へ方向転換せざるを得なくなりました。現在は社団法人中越防災安全推進機構が中心となって具体的な構想を検討していますが、機構が検討した結果を市で協議するだけではなく、小千谷市としてのビジョンを掲げ、機構に対しても積極的に働きかける必要があるのではないでしょうか。そして機構と共に検討を重ねながら基本構想を打ち出し、県や、国に提言していく姿勢が大切なのではないかと考えます。小千谷市としても将来の市の負担が重くならない方策を検討したいとのことですが、おっしゃるとおりだと思います。
ここでミュージアム構想の素案を一部述べたいと思います。
少しでも早く方向性が示せる事が望ましいと思い、様々な方から意見をいただき纏めてみました。たたき台段階で実現性の少ないものも多いかもしれませんが了承ください。
まずハードとなるミュージアムの候補地として上ノ山の楽習館はいかがでしょうか。機構も候補地のひとつとして挙げていますが、敷地も広く、施設も比較的整っています。楽習館周辺を拠点とし、震災の伝承、震災体験、研修、学習の場として活かせるのではないでしょうか。また、災害時物資等の備蓄機能をもたせることも可能かもしれません。
事業構想を考えるポイントとしては
?社会貢献
?独自性
?経済効果
?市民参加型、市民に喜ばれる仕組みづくり
?ランニングコストのかからない経営
?持続可能な仕組みづくり、事業モデル
などが考えられます。
兵庫県にある、人と防災未来センターは、施設は素晴らしいが維持費が膨大であり、財政を逼迫させています。ソフト重視の財政負担の掛かりにくいビジネスモデルを構築する必要があると考えます。
「?社会貢献」、「?独自性」の視点から見た場合、震度5以上が20回にものぼる1000回以上の余震、数人規模から3000人規模にわたる136箇所の避難所体験、水害や雪害、素晴らしい市民性が発揮された地域での助け合い、全市的に壊滅的な被害を受けた中での災害対策本部やボランティアセンター運営など、全国的に見ても小千谷市にしかない体験と教訓がたくさんあります。中越地震というと、山古志の全村避難や川口町の震源地が、とかく注目を受けやすいようですが、小千谷市においても全国でここでしかない貴重な体験や教訓が沢山あることを忘れてはなりません。国土の約70%を中山間地域が占める日本において、この教訓を伝え、防災に活かしていただくことが私たちの社会貢献であり使命だと考えます。
そこで提案したいのが、宿泊体験学習、宿泊研修制度であります。
例えば小、中、高校などの学生を対象とした学習旅行の宿泊メニューなどはいかがでしょうか。震災ミュージアムで学習、体験するほかに、市民の家などでの防災キャンプ体験や、実際に避難所になった場所を活用し、非常食や緊急物資での宿泊を体験していただき災害時の対応を学ぶ。また、農林課と関係地域の努力により実績をあげてきている教育体験旅行とリンクさせて、全国でここにしかないオンリーワンの民泊メニューも可能かもしれません。
また、全国の自治体や、NPO、各種団体等を対象とした防災訓練、緊急対応の宿泊メニューはいかがでしょうか。関前市長が出版された著書「自治体の叫び」をはじめとした災害対策の提言や、災害ボランティアセンターの活動等を、防災キャンプや、実際に避難所になった公会堂などを提供し、当時を実体験していただきながら教訓をお伝えするメニューなどを企画したらいかがでしょうか。
泉田知事は防災グリーンツーリズムを推し進めることを宣言し、首都直下地震等の大災害時に避難者100万人受け入れを目指しております。防災グリーンツーリズムとリンクさせた計画も可能かもしれません。
この事業によって「?経済効果」も期待できます。県観光振興課による県内観光地の経済波及効果に関する調査によりますと、日帰りの経済効果は5,071円、宿泊の経済効果は35,612円と試算しています。残念ながら小千谷市は観光面において宿泊施設および、宿泊観光客は少なく、日帰り型や通過型の観光が圧倒的に多いのが現状です。しかしこの事業であれば宿泊施設が少なくても多くの宿泊客の受け入れが可能です。参加者にとっても内容の濃い研修になりますし、小千谷市としても多くの方に宿泊いただくことにより、経済効果や交流人口の増につながってきます。
また、「?市民参加型、市民に喜ばれる仕組みづくり」として市民にも講師や語り部として活動いただいたり、地域で宿泊研修を受け入れするなどして参加いただくことで、地域に密着したミュージアム運営が可能になります。
「?ランニングコストのかからない経営」としては、宿泊施設などのハードに予算を掛けなくてすみます。少人数での受け入れも可能ですし100人単位の受け入れも可能です。コスト構造は人数に比例するので少人数でも赤字になりにくいモデルです。
「?持続可能な仕組みづくり、事業モデル」にするには、県、政府の役割も大切だと考えます。私が事業構想を急ぐ理由は、時間が限られている中、市にとっても県にとっても本当に役に立つものになってほしいと願うからであります。先細りで終わらない持続可能な仕組みにするには、市の役割として付加価値の高いメニューを提供すると同時に、県の役割(例えば防災グリーンツーリズムとして協働)、政府の役割(国民の防災意識向上など)を構想段階から提言し、盛り込むことが大切だと考えます。
そうする事により、小中高の学習旅行や自治体の災害研修制度等が、もし、総務省や文部科学省などから推奨されるソフト事業になれば、宣伝効果と経済効果は、一自治体が発信することよりも大きなものになるのではないでしょうか。
充実した宿泊研修メニューを構築すれば、社会貢献ができ、経済効果も伴った市民参加型の事業として一石何鳥にもなりえるかもしれません。
事業や経営というものは、そう簡単にいくものではないことは十分承知しておりますが、受身ではない、創造的なまちづくりが大切だと考えます。着眼大局着手小局、未来の小千谷のあるべき姿を指し示した上で、小さなことから実践し、市民と行政と一体となって取り組んでいける事業が望ましいと考えます。
ここで4点質問します。
質問1 
本年3月の議員協議会で震災ミュージアムは新規建設ではなく既存施設の
活用という説明があったが、その後のミュージアムについての検討の経過
について伺いたい。
質問2 
本年は震災から5年、JRグループによる「新潟デスティネーションキャン
ペーン」の開催、新潟にゆかりの深い直江兼続「天地人」、「トキめき
新潟国体」の開催など、全国の関心も本県に深く、情報発にまたとない
チャンスである。震災5周年を迎えるまでに基本構想を打ち出す必要がある
のではないか。
質問3 
早急に作業部会や検討会を行う必要があると思うが、どのような体制で
いつごろか。
質問4 
ミュージアム概要、候補地、運営形態、財源について、現時点でどの
ように考えているか。
           ——以上——
長文読んでいただきありがとうございました。
2項目目、3項目目は後日アップします。